故郷や どちらを見ても 山笑ふ 鶏鳴くや 小富士のふもと 桃の花 春や昔 十五万石の 城下かな 春風や 山紫に 水青し 若鮎の 二手になりて 上りけり 蝶々や 順礼の子の おくれがち うそのやうな 十六日桜 咲きにけり 島々に 灯をともしけり 春の海
千年の 松をかかえて 雨がえる 国なまり 故郷千里の 風かをる 日本の 国ありがたき 青田かな 草茂み ベースボールの 道白し 十年の 汗を道後の 温泉に洗へ われに法あり 君をもてなす もぶり鮓 卯の花の 散るまで鳴くか ほととぎす 夏草や ベースボールの 人遠し 雲の峯 水なき川を 渡りけり
松山や 秋より高き 天主閣 松山の 城を載せたり いなむしろ 秋の雲 いよいよ高く 登りけり 柿の木に とりまかれたる 温泉かな 秋風や 高井のていれぎ 三津の鯛 十月の 海は凪いだり 蜜柑船 旅寝九年 故郷の月ぞ ありがたき 名月や 伊予の松山 一万戸
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