「この街で」ウェディング in 松山
平成26年6月28日(土)、松山市総合コミュニティセンターで、「この街で」ウェディングが行われました。
2000年のことば募集で市長賞に選ばれた作品「恋し、結婚し、母になったこの街で、おばあちゃんになりたい!」は、2005年に作家、作詞作曲家の新井満さんにより楽曲「この街で」に生まれ変わりました。2010年には、松山市総合コミュニティセンターに新井さん直筆の歌詞を床面に貼り付けたモニュメントを設置し、2013年には楽曲が誕生して末広がりの「八年目」を迎えたことを記念して、このモニュメントを舞台に5組のカップルによる人前結婚式を開催しました。
そして2014年、楽曲誕生から10年目を迎えたことを記念し、「大切な出会いを作ってくれた大好きな街で、これからも思い出を重ねていきたい」という歌詞に込められた想いを実現するため、公募により選ばれた5組の人前結婚式を開催しました。
5組のカップルの新たな記念日となったこの日、それぞれの「ことば」が繋ぐ心の絆で、会場は感動に包まれました。
松本大志さん (30歳) 松本祐子さん (31歳)
現在闘病中の新郎のお父様と、看病に追われるお母様。ご夫婦を支えているのは、共に10代で結婚し、4人の子育てに奮闘する新郎新婦のお二人。まだ式を挙げていない二人に「ぜひ結婚式を」と、新郎のご両親からプレゼントとしてご応募いただきました。
大志さんからは、親の病気で自分を責めて落ち込んでいた時、心の支えとなってくれた祐子さんへ感謝のことばが。祐子さんは「私たちのために悩み、叱り、助けてくれた両親をはじめ周りの方々の深い愛に心から感謝し、これから先の長い人生も大志の隣で笑っていたいと思います」と。ご両親からは、「2人は松山の大地に太い根を張り、4つの可愛い花を咲かせました。そこから又、枝葉がどんどん広がっていく事を切に願っています。」とのメッセージが。
王義聡さん (26歳) 王文香さん (22歳)
松山の大学に留学してきた新郎が、ある日街で再会したのは、友人の友人である新婦。数々の試練を乗り越えようとしている中、新しい命を授かった二人は、出産・育児に追われる毎日。「出会い、結婚し、母になった街で、応援してくれた松山の皆さんへお礼を伝えたい」という想いでご応募いただきました。
「全ては松山から始まりました。こんな私達を優しく見守ってくださり、本当にありがとうございます」と義聡さん。文香さんは、子育てをしてやっと母親の気持ちが理解できるようになった今、感謝の気持ちをきちんと言葉で伝えたいと、「私を生んでくれてありがとう。今もこれからもずっとずっと大好きです。」と母親へ感謝のことばを贈りました。
森俊雄さん (55歳) 森千容さん (28歳)
年の離れた新郎新婦のお二人は、周囲の反対もあり結婚式を挙げることが叶いませんでした。しかし、懸命に幸せな家庭づくりをする二人を、今は周りの方々も応援してくれています。「両親への感謝を伝え、娘たちに親の輝いている姿を見せたい。これが唯一のチャンス」という新婦よりご応募をいただきました。
「これからも子育てやいろいろと大変なことがあると思うけど、俺も頑張るから、子どもたちと一緒に楽しく幸せに過ごして行こうな。」と俊雄さん。千容さんは2人の愛娘へ「今日の事、大きくなっても覚えててね。ママはパパと結婚してあなたたちと一緒にいて世界一幸せです。」と。
松田義知さん (50歳) 松田尚子さん (48歳)
再婚同士、二人の娘さんがいる新郎と新婦は、今年結婚から10年目を迎えます。二人の間に生まれた長男がすくすくと育ち、孫にも恵まれた今「夫のお陰で今の幸せがある」と気付いた新婦。「普段は照れくさくてなかなか言えない感謝のことばを、きちんと伝えたい」と新郎へサプライズでご応募いただきました。
義知さんは、家族一人一人へ感謝のことばと、尚子さんに「ずっとずっと私の命が絶えるまでそばに居てください」と。尚子さんからは「娘たちも自分の気持ちをきちんと言葉にして伝えれる子になりました。届いていたのですよ。あなたの娘たちを思う気持ちは。」と感謝のことばと抱擁が贈られました。
光田智さん (75歳) 光田登美子さん (65歳)
半世紀近く、夫婦二人三脚で飲食店を営む二人。店では、愛媛大学農学部の学生が代々アルバイトを引き継いでいます。そんなアルバイトOBが耳にしたのは「ウェディングドレスを着てみたかった」という新婦のことば。親代わりで人生の師でもある二人に結婚式を…アルバイトOBの皆さんからご応募いただきました。
「今後の人生そして生まれ変わっても永遠によろしく。」そして「葉牡丹に縁してきた総ての方々は葉牡丹の家族であり宝だと思っています。」と智さん。登美子さんは「お互いに無くてはならない存在です。二人で前を向いて生きて行きましょう」。アルバイトOB代表は「葉牡丹は卒業生や在学生、常連さんにとっても帰る場所“心のふるさと”だと思います。これからもいつまでもラブラブな大将と女将さんでいて下さいね」と、智さんと熱い握手を交わしました。