ことばのちから2020
ことばのミュージアム

ことばのミュージアム

松山市とことばのちから実行委員会は、2020年、10年ぶりに「だから、ことば大募集」を実施し、「ことばを大切にするまち松山」をPRしています。
その一つで「ことば」をしたためるプロジェクト「ことばのちから2020『ことばのミュージアム』」を実施しました。
コンセプトは紙面上で展開する「ミュージアム」。「ことば」という視点を掘り下げ、「ことば」にまつわる様々な表現を通して、市民との交流と対話をはかる媒体です。

3つのプログラムを展開

①紙面上の作品展示
ことばをテーマにした絵画・ドローイング(瀬尾夏美さん)、写真(鈴木育郎さん)を掲載しました。作品は「無題」ですが、手に取った人が自由に作品に名前を付けることができるよう、無地のキャプションを同封しました。

②紙面上のワークショップ
詩人の上田假奈代さんが、言葉と身体をテーマに、紙面のテキストを読むことで、読者が参加できるワークショップを開催しました。1回目はタラヨウの葉をテーマにしたもの。
2回目は50年後に公開するお悩み相談。

③紙面上のお手紙
詩人の上田假奈代さんが、ことばの多面的な側面に光を当てる手紙(エッセイ)を作成しました。

NPO法人こえとことばとこころの部屋、詩人
上田 假奈代(うえだ かなよ)さん


詩人、詩業家。1969年吉野生まれ。3歳より詩作、17歳から朗読をはじめる。「ことばを人生の味方に」と活動する。2003年大阪・新世界で喫茶店のふりをした拠点アートNPO「ココルーム」を立ち上げ、2008年西成・釜ヶ崎に移転。2012年、まちを大学にみたてた「釜ヶ崎芸術大学」、2016年「ゲストハウスとカフェと庭ココルーム」開設。大阪市立大学都市研究プラザ研究員。2014年度文化庁芸術選奨文部科学大臣新人賞。

(撮影:村山康文)

アーティスト
瀬尾 夏美(せお なつみ)さん

1988年、東京都足立区生まれ。宮城県仙台市在住。土地の人びとの言葉と風景の記録を考えながら、絵や文章をつくっている。2011年、東日本大震災のボランティア活動を契機に、映 像作家の小森はるかとの共同制作を開始。2012年から3年間、岩手県陸前高田市で暮らしながら、対話の場づくりや作品制作を行う。参加した主な展覧会に「ヨコハマトリエンナーレ2017」、「第12回恵比寿映像祭」など。単著に「あわいゆくころ 陸前高田、震災後を生きる」(晶文社)があり、同書が第7回鉄犬ヘテロトピア文学賞を受賞。

写真家
鈴木 育郎(すずき いくろう)さん

1985年、静岡県浜松市生まれ。高校卒業後より鳶職をしながらのグラフィック、バンド活動を経て歌手・笹川美和のジャケット写真を担当したアラーキーの写真に影響を受け写真を撮り始める。
2010年、舞踏家 吉本大輔氏のポーランドツアーに同行。帰国後東京に移る。
2013年、「鳶・CONSTREQUIEM」でキヤノン写真新世紀グランプリ受賞。
現在も鳶職をしながら日本各地を撮り歩いている。

個展
「月夜」(2012年、マチュカバー)
「月の砂丘」(2013年、蒼穹舎)
「月夜」(2014年、nuisance galerie)
「最果 - Taste of Dragon」(2014年、東京都写真美術館)
「終夏」(2019年、HIJU GALLERY)

著書
「解業」(2015年、赤々舎)、「月夜」(2018年、日販アイ・ピー・エス)があるほか、自費出版による写真集多数。

主催松山市、ことばのちから実行委員会
制作・運営NPO法人シアターネットワークえひめ
企画協力松山ブンカ・ラボ
デザインNEWMOR Inc.